この記事の内容
- フリーレントの隠れたデメリット5選
- フリーレントが向いている人の特徴3選
- フリーレントのよくある質問5選
フリーレントって聞いたけどどんな制度?いまいち内容が分からないです。
「賃貸物件!フリーレント1ヶ月!」こんな広告を見たことはありませんか?フリーレントとは、一定期間の家賃が無料になる制度です。例えば、フリーレント1ヶ月の賃貸物件なら、入居してから1ヶ月間の家賃が無料になります。
「フリーレントってお得じゃん」そう考える人もいますよね。ただ、制度の表だけでなく注意点を知ることはとても大切です。当記事は「フリーレント隠れたデメリット5選!メリットもあるよ」について現役大家が解説します。この記事を読めば、フリーレントの表と裏の両面を理解できます。
読み終わる頃には、フリーレントの疑問は解消して、部屋探しの選択肢を広げることができます。
記事を読むと分かる3つのこと
- フリーレントの隠れたデメリット5選
- フリーレントが向いている人の特徴3選
- フリーレントのよくある質問5選
運営者 しょう
不動産大家×Webライター
・東京23区の不動産大家
賃貸経営4年目・年間家賃300万円
・保有する資格
ファイナンシャルプランナー2級・証券外務員Ⅰ種
SNSのX(@syo_digital_oya)で部屋探しに役立つ情報を発信しています。
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フリーレントとは?隠れたデメリットに気をつけよう!
フリーレントとは一定期間の家賃が無料になる制度です。家賃が無料になると聞くと「メリットしかないんじゃない?」そう思うかもしれませんが、実はデメリットも存在します。このデメリットを理解することが部屋探しを成功させるために不可欠です。この章では、フリーレントの隠された5つのデメリットについて解説します。
短期間で解約すると違約金がかかる
フリーレントの物件は、入居者が短期間で退去する場合に違約金を請求するケースが多くあります。これは大家さんが無料期間の家賃を回収するためです。家賃無料の期間は、実質大家さんが負担しているので、「せめて長い期間住んで欲しい」といったメッセージも含まれています。また、フリーレント目当ての入居するの人を防止する役目もあります。
フリーレントの物件を1ヶ月で退去しちゃったら大家さんが困っちゃうからね。
共益費と管理費は対象外となる
フリーレントは家賃の無料でも共益費や管理費は支払う必要があります。共益費や管理費とは、物件の維持をするためのコストです。家賃とは別物なのでフリーレント期間中もこれらの費用は支払う必要があります。とはいって通常の物件であれば数千円~家賃と比べると費用は安いです。
いわくつき物件の可能性がある
フリーレント付きの物件には、なかなか入居者が見つからない「いわくつき」の物件があります。例えば駅から30分以上にあったり、隣人とのトラブルがあったなどのケースです。このような物件にフリーレントをつけることで、いわば欠点をカバーしているわけです。
ただし閑散期の場合は入居者が決まりづらいからついている場合があるよ。
家賃が割高になっていることがある
フリーレントの物件は、周辺の家賃相場よりも高く設定されている場合があります。これは不動産屋又は大家さんが、最初の家賃無料の部分を毎月の家賃で相殺しているからです。そのため、フリーレントでお得になる家賃と毎月の割高になる家賃を計算する必要があります。ただし、家賃は交渉によって安くすることができます。
家賃交渉について詳しい内容を知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
そもそも物件数が少ない
フリーレントの物件は、全体の賃貸物件でみるとおよそ1割程度とまだまだ少ないのが現状です。選択肢が限られているので、立地や物件の種類など自分の希望に合う物件を見つけるのが難しい場合が多いです。そのため部屋探しする時は
- フリーレントつき物件だけに絞るではなく
- 自分の条件に合った物件から探して
- フリーレントがついていたらラッキー
のスタンスでちょうどいいと思います。
気に入った物件にフリーレントがついてたらかなりラッキーです。
フリーレントのメリット5選
次にフリーレントのメリットを5つご紹介します。すでにご存じの内容かもしれませんが、「フリーレントってこんなメリットが!」と新しい発見があるかもしれません。先ほどのデメリットの内容と照らし合わせながらご覧ください。
初期費用が安くなる
「え、フリーレントって初期費用も安くなるの?」あまりピンときませんが、初期費用が安くなるメリットがあります。なぜかというと、賃貸の初期費用は前家賃が含まれているケースがほとんどだからです。そのためフリーレントなら前家賃を払う必要がないので、結果初期費用が安くなるわけです。まとまった費用の負担が軽減するのはとても嬉しいですね。
最近は初期費用をクレジットカードで分割払いにできるサービスも広がっているよ。
初期費用を安くする方法を知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
二重家賃が発生しない
画像引用 UR賃貸住宅
二重家賃ってなんのこと?お駄賃?
二重家賃とは、新しい家の家賃と現在住んでいる家賃の両方を同時に払うことをいいます。通常、引っ越しをする際には、新しい家への入居日と前の家からの退去日をうまく調整しますね。しかしこの調整がうまくいかない場合、「二重家賃」を支払ってしますケースがあります。フリーレントを上手に利用すれば、新しい物件の家賃が無料になるので二重家賃を防ぐことができます。
競争率が低い
フリーレント物件は、条件があまりよくない物件の可能性があると解説しました。そのためフリーレントの好条件をつけたとしても、駅近や新しい物件と比べると競争率が低い傾向があります。もちろん人気物件にフリーレントがついていたら一瞬で申し込みが入ると思います。ただしそういった物件にはつくケースが少ないことだけ覚えておいてください。
住みたいと思える物件にフリーレントが付いていれば、契約までスムーズにできる可能性は高いよ。
入居審査が緩い
入居者を募集する大家さんは、早期に入居者を見つけたいと考えています。そのため、入居に関する審査が厳しいとされる物件に比べて入居しやすくなることがあります。これは収入が安定していないフリーランスの方や、この春から社会人になる方にとって大きなメリットです。
入居審査は不動産会社だけでなく、物件を所有するオーナーもやります。フリーレント物件は、このオーナー審査が優しい傾向があります。
入居日前後にゆとりができる
入居日前後にゆとりをもてるのはフリーレントの大きなメリットです。引っ越し経験者はご存じですが、入居日前後はバタバタと忙しくなるケースが多いです。必要な手続きで役所に行かなければならなかったり、日用品を買いに行ったり何かと忙しくなるものです…。フリーレント付きの物件なら家賃を払わないですむので、ゆったりとした入居準備をすることができます。
以上がフリーレント付きのメリット5選になります。これらのメリットを十分に理解すると、自分にぴったりの部屋を見つける確率がアップします。
中には不人気の物件や手数料を多くとれる物件の可能性があるから、フリーレント=おトクではないことに注意してね。
フリーレントが向いている人の特徴3選
この章ではフリーレント制度がぴったり合っている人の特徴を3つ紹介します。「私(僕)はフリーレントに合っているのかな」と考えると部屋探しの際に役に立ちます。
すぐ引っ越しする予定のない人
長期間住む予定の人は、フリーレント付きの物件がぴったりです。なぜなら、短期間で退去すると違約金が発生してしまい、かえって損をする可能性があるからです。そのため、長期間(最低でも1年以上)引っ越しする予定のない人は、フリーレント付きの物件でお得に暮らすことができます。
引っ越し費用は数十万円かかるから、一度暮らしたらなるべく長く済んだ方がお得だよ。引っ越しが多いほど費用が高くなっちゃうからね。
費用をできるだけ安くしたい人
フリーレントにぴったりなのは、賃貸の初期費用をできるだけ抑えたい人です。家賃が一定期間無料になるので、入居してからの家賃だけでなく賃貸契約に関する初期も節約することができます。節約したお金で新生活に必要なものが買えるのは嬉しいですね
初期費用を安くしたい方はこちらの記事を参考にしてください。
家賃交渉など値引き交渉したい人
家賃交渉や初期費用の値引き交渉をしたい人にとっても、フリーレントの物件はぴったりです。なぜかと言うと、
- 不動産屋又は大家さんが積極的に入居者を募集している
- 入居者を早く決めたいから多少の交渉は成功しやすい
以上のような理由があります。家賃を下げることができれば、フリーレントが終了してからもお得に暮らすことができます。「1度で2度おいしい」とこのことだと思います。交渉や値引きに興味がある人はフリーレント物件でチャレンジしてみてはいかがでしょか?
家賃交渉について 詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
3つの特徴のうち1つで当てはまる人は、フリーレント付きの物件を検討する価値は十分にあるよ。
フリーレントに関するよくある質問5選
この章ではフリーレントに関するよくある質問を紹介します。「フリーレントって…」「これってどうなの?」のみたいな質問がありましたら、ページ下部にあるコメント欄か公式ラインで気軽に送ってください。時間がかかるかもしれませんが、必ず返信させていただきます。
フリーレントを付ける理由は何ですか?
- フリーレントを付ける理由は何ですか?
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不動産屋又は大家さんが物件に魅力を高めて入居者を早く見つけたい時にフリーレントをつけます。入居者にとってメリットの多いフリーレントは需要が高まる傾向があります。
フリーレントは事故物件が多いですか?
- フリーレントは事故物件が多いですか?
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フリーレントだからと言って事故物件というわけではありません。上記にあるアンサーのような場合でもフリーレント物件があるからです。心配な方はインターネットや担当者に聞いてみるのがおすすめです。賃貸には告知義務と言って、入居者に伝えなければならない内容があるので丁寧に教えてくれます。
違約金の目安はいくらですか?
- 違約金の目安はいくらですか?
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1年未満の退去に対して家賃1カ月分のケースが多いです。大家さんによっては毎月の家賃をリーズナブルに設定して、短期間の解約金を高くする場合もあるので注意しましょう。契約する時の契約内容をしっかり確認することが大切です。
フリーレントをつける交渉はできますか?
- フリーレントをつける交渉はできますか?
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フリーレントをつける交渉は可能です。交渉する場合は、仲介会社ではなく管理会社または大家さんとやり取りする必要があります。フリーレントがつけば費用を安くすることができるので興味があるからはチャレンジしてみましょう。
フリーレント物件の注意点は何ですか?
- フリーレント物件の注意点は何ですか?
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短期の違約金や割高な家賃、物件総数の少なさなどがあります。逆に言うと、これらの注意点を把握することが非常に大切になってきます。
契約する時は必ずオプションをチェックしてね!除菌消臭や住宅用の消火器は必要ければ断っても大丈夫だよ。
まとめ
「フリーレントとは?隠れたデメリットに気をつけよう!現役の大家が解説!」は以上です。フリーレントは一定の家賃が無料になるお得な制度であります。だからと言ってすぐに飛びついて契約するのはいけないことが理解していただけたと思います。部屋探しのメリットとデメリットの両方を知ったうえで契約すれば、入居後の失敗を大幅に減らすことができます。この記事を読んだ皆さんの新生活が幸せで溢れたものになることを心から願っています。最後まで読んでいただき本当にありがとうございました。
部屋探しの相談をしたい、そんな方はX(@syo_digital_oya)のDMで受付けています。